生徒会に入ってみてそろそろ1か月。

先輩たちのキャラが濃いせいか、最初は猫を被っていた私も、いつの間にか化けの皮が剥がれてしまっていた。




でも、こっちの方が楽。

ずっと前から仲が良かった友達みたいに接することが出来るのは、嬉しかった。





「残りはこれだけかぁ……」




パチン、とホチキスを鳴らし、机に置く。


来週の金曜日にある定例会の参考資料を綴じ合わせた冊子は、思った以上に分厚く、なかなか作業が進まなかった。



右手の親指はびりびりと痛みを訴えてくる。
赤くなった指の腹を、人差し指で撫でながら、はぁっと息をつく。





「誰か来ないかな……」




人が来る気配が一切しないドアを見つめていると、ガチャンと金属音が一度だけ響いた。






やった、これ手伝ってもらえる!




無意識に上に引っ張られる口角を直そうともせず、ガタッと立ち上がった。








しかし、一目見た瞬間、私の要望は叶えてもらえないことを把握する。






「あ……、こんにちは。榊先輩」






私の希望だったドアを開けたのは、紺色の袴をきっちりと着た榊先輩だった。