ああ、もう。

今日の私は、タチの悪いかまってちゃんだ。



そんなタチの悪い私は、壮紀のシャツの裾をわざとらしく掴み、少しだけ引っ張る。


こんな事したら、壮紀でも引くよね。




自分への嘲笑が頭に響き、スルリと手を戻す。



ほら、やっぱり。


困った顔してる。


ごめんね、壮紀。




情けない私の顔を見られたくなくて。

布団を頭まですっぽり被り、壮紀に背を向ける。












「……鈴音」








うん。

「何?壮紀……っ?」






呼ばれて、布団から顔だけ出すと。






ふわりと、唇の上に軽いものが重なった。