「……ここ、どこ?」
あたしは、タバコを咥えようとしていた冬夜に訊いた。
川の向こうに見える山は、黄緑色に染まっている。
ビルに囲まれた都会にいると、四季なんてあまり感じないけど…
季節はもうすっかり春に移り変わっているんだ、って思った。
「日本だよ」
「そんな事訊いてないし……」
「新入社員の頃、仕事で失敗して落ち込んでた時に適当に車を走らせてたら、ここに着いたんだ。それから、たまに来るようになった」
眉を寄せたあたしに、冬夜は小さく笑いながらそう説明した。
あたしは、タバコを咥えようとしていた冬夜に訊いた。
川の向こうに見える山は、黄緑色に染まっている。
ビルに囲まれた都会にいると、四季なんてあまり感じないけど…
季節はもうすっかり春に移り変わっているんだ、って思った。
「日本だよ」
「そんな事訊いてないし……」
「新入社員の頃、仕事で失敗して落ち込んでた時に適当に車を走らせてたら、ここに着いたんだ。それから、たまに来るようになった」
眉を寄せたあたしに、冬夜は小さく笑いながらそう説明した。



