【Side‥柚葉】 瞼をうっすらと開けると、もうすっかり見慣れた天井が視界に入って来た。 まだ夢の中にいるような、不思議な感覚がする。 ボーッとした頭で、記憶の糸を手繰(タグ)り寄せる。 心地好い気怠さを孕む体の中には、いつもよりも余分な熱が留まっていて… 頭よりも体が覚えていた記憶が、あたしに甘い光景を思い出させた。 思わず声を上げてしまいそうになる程、激しい情事の記憶…。 それがまざまざと蘇って、何とも言えない感情に包まれる。 だけど… 心も体も、確かに満たされていた――…。