【Side‥冬夜】
お互いの呼吸音すら鮮明に聞こえる、静かなベッドルーム。
ヘッドライトの照明だけを残して、柚葉をそっとベッドに寝かせた。
あんなにも感じていた恐怖心を忘れてしまいそうなくらい、今は言葉に出来ない程の愛おしさだけが心を占領している。
「柚葉……」
名前を呼んだだけで、心の中に収まり切らない愛おしさが溢れ出していく気がした。
淡い照明に照らされた柚葉の顔を見つめながら、彼女の体の上に自分の体を重ねる。
柚葉の柔らかい唇に指先で触れた後、そこにゆっくりと唇を重ねて塞いだ。
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