群青の月

こんなにも弱い自分自身の事が、心底嫌になる。


どんどん前に進む冬夜に、置いてきぼりにされてしまう気がして…


せっかく彼のお陰で幸せだって思えるようになったのに、時々ほんの少しだけ恐くもなるんだ…。


そんな自分を情けなく思っていると、いつの間にか目の前にいた冬夜があたしの額に人差し指を当てた。


「……こら、眉間にシワ寄ってるぞ。また余計な事考えてるんだろ?」


悪戯っぽく笑うその顔には、ほんの少しだけ困惑も含まれている。


あたしはそんな冬夜を見つめながら、無理矢理小さく笑った。