群青の月

「とにかく、あたしはもう出て行くって決めたのっ!!」


そう言い捨てて飛び出そうとすると、予想以上の力で腕を引っ張られて…


そのままバランスを崩して、勢いよく後ろに倒れてしまった。


「いっ……っ!」


痛みに顔を歪めながらも立ち上がろうとするあたしの背中の上に、すかさず母が馬乗りになって来る。


「……行かせる訳ないでしょ?」


さっきまで怒鳴っていたのが嘘のように、母の声は酷く落ち着いていた。


そして…


次の瞬間、激しい痛みと感じた事の無い熱さが、あたしの背中を襲った。