群青の月

「は……?何……それ……?」


目を見開くあたしに、母が険しい顔をする。


「アンタを買ってくれる客が来るから、さっさと服着ろって言ってるの!」


この人は、一体どんな神経をしているんだろう…。


あの男達だけじゃなく、それ以外の男にもあたしを売った母に感じたのは、憎悪以上の憎しみ。


軋む体を起こしたあたしは、乱れたままの制服を何とか整えながら立ち上がった。


この時の自分(アタシ)に、必要な物なんて何も無かった。


ただただ、この異常な母親のいる空間から逃げ出す事だけを考えながら、玄関に向かった。