群青の月

目を見開いてフリーズしていたあたしは、すぐにハッとして冬夜の手を取り、その動きを止めた。


「自分で出来るし」


ぶっきらぼうに言ったあたしに、彼が不満げに眉を寄せる。


「……あのな、こういう時は素直に甘えてればいいんだよ」


ため息混じりに吐かれた言葉に従おうなんて、間違っても思ったりはしない。


それなのに…


冬夜に強引に体を寝かされてしまったから、もう抵抗する気力も失くなったんだ…。


そんな事は言い訳に過ぎないんだって事を理解しながらも、そのまま大人しくしていた。