「…あんた、もしかして好きな人でもできた?」 アキちゃんの目がキラーンと光る。 「へ?」 思いがけない展開に驚いたわたしは、パンフレットを落としそうになった。 「だって花が恋愛映画観たいって言ったの今日がはじめてじゃない?」 「そうだっけ?」 「わたしの目に狂いはない!」 うーん。 昨日は探偵小説でも読んだのかな。 自信満々なアキちゃんは格好いいけど、 やっぱりちょっと困ったちゃん。