「こらあああ! 遅いわ馬鹿者!」 なんだかムカムカしながら体育館に入ると、アキちゃんに怒鳴られた。 「その緩んだ根性を叩きなおしてくれる!」 「うええ!? アキちゃん怖いよー」 「アキちゃんじゃない! わたしのことは鬼監督と呼べ!」 鬼監督ってなんだよおお。 どっからきたのそのフレーズ。 「…アキちゃん。もしかして、昨日映画かなんか観た?」 「うん。スポ根映画。弱小バスケ部が鬼監督の手によって全国大会まで上り詰める話で――」 やっぱり…。