泣き顔にサヨナラのキス



もう、どうして、そうなっちゃうの?

気持ちを伝えるのは、本当に難しい。

何度もすれ違って、その度にやり直して。そして成長していくのかな。


「孝太、あたし待ってる」

うん。待ってる。忠犬ハチ公みたいに、ずっと待ってるから。


「だから、世界一キラキラした指輪をちょうだい」

約束だから。絶対に守ってね。


「手作りでもいい?」

「ええっ?」

驚くあたしを見て、孝太は「冗談だよ」と、また笑顔になった。


そして、ゆっくりと孝太の唇が近付いて。

それが触れる少し前に、あたしは目を閉じた。