あたしは、いつも不安なんだよ。だって、孝太は。 「あたし、孝太のことが信じられない」 こんなこと、言うつもりじゃなかったのに。 驚いた表情の孝太が、あたしを見下ろして「どうして?」と呟いた。 本当に何もわかっていないんだね。そっか、付き合ったことが無いから。 孝太にとっては、何もかもが初めてだから。 「……この前、見たよ。会社の女の子と休みの日にランチしてた」 「あ、あれね。それがダメだった?」 孝太の軽い受け答えに、ショックを受けた。