孝太と他部署の女の子が、給湯室や自販機の前で、親しげに話しているのを何度も見掛けた。

その度に胸が苦しくなって、泣きそうになる。

いつか、慣れると想っていたけど。どうやら、無理みたい。


あたしは自分で想っているより、随分と嫉妬深かった。


これからは。


異動をすれば、そんな光景を目にすることもなくなる。同時に、孝太にも会社で逢えなくなるけど。

それでも、家は近いのだから、逢いたいと想ってさえくれれば、いつでも逢えるはず。