愛されてると錯覚してしまいそうなキスだった。 唇が離れると、原口係長はまたあたしを抱き締めた。 「悪い」 「謝るぐらいなら、しないで下さい」 「そっちじゃなくて、このタイミングでって事だよ」 「意味がわかりません」 「お前、バカだからな」 何なのよ…… なんか、もう、頭の中がグチャグチャ。 何も考えられない。