あなたは先生。あたしは生徒。

コトッと目の前に置かれたカップ。



「ほら、コーヒー。で?悩みって何だよ?」



中先が椅子に座ってタバコを吸いながら足を組む。



ホストみてぇだ…



「俺さ、夏希と付き合ってんじゃん?もう半年くらいになるんだけどさ…」

「まだやってない。だろ?」

「え?何でわかんの?」

「お前の悩みなんてそんな事ぐらいだろ…。」

「なんだよそれー!!まぁいいや、でね、今までも何回かそんな雰囲気になったんだけど、昨日、途中で夏希が泣き出して帰った…。」

「あはははははは!!」

「俺は真剣なの!!」

「わりぃ!!お前初めてなの!?」

「違うよ!!1年前まではそれなりに遊んでたし…。」

「じゃぁ吉沢がまだなの?」

「うん。何で拒否られたんだと思う!?」

「ただ不安なだけじゃねぇの?初めては誰でも怖いって言うしな。」

「不安…」

「お前、吉沢を安心させてやってる?お前が一方的に事を進めてくから相手は不安になるんじゃねぇ?」

「そっか…。そうかも。」

「相手の事も考えてやれよ。ついでに男の責任は果たせよ?」

「わかった!!」



相手の気持ちか…。