あなたは先生。あたしは生徒。

ここからは平然を装わなきゃ…。



「なっちゃん、花ちゃん!体育サボったでしょ!!」

「えへっ!!」



教室へ戻るとクラスの女の子が話しかけてきた。



夏希はいつもの夏希。




「ずるい~!!それよりさぁ、高木さん、中先にチュウしたとか言ってるんだよ!?」

「へぇ~!?本当なのかな?」



夏希が平然を装って話してくれる。



あたしは…。



笑顔でその話を聞くしかできない。



「あの高木の言う事何てだれも信じてないけどね~!!あいつほら吹きだし。」

「だよね!!」

「噂にすらなんないと思うよ!!中先がクビになったりしたら嫌じゃん?あんなに良い先生めったにいないし!!」

「そうだよね!!あっ、あたしトイレ行きたかったんだ!!花、付き合って!!」



夏希が気を利かせてあたしを連れ出してくれた。


ありがと夏希…。