なのに橘はあたしを呼び止めた。



「花ちゃん!!真由の事、ごめん…。これから何かあったら俺が花ちゃんを守るから。」

「自分の身くらい自分で守るっつーの!!あたし、本当は好きな人いるの。」

「えっ?……じゃぁ俺の入る隙はないって事?」

「ない。」

「やっぱり俺はそれでも諦めない。花ちゃんに振り向いてもらえるように頑張るから。」

「はっきり言うけど、あんたと付き合う確率は0!!もう関わんないでよ!!」

「そっか…。わかった…。今までごめんね?」



ニコッと苦笑いをした橘はそれだけ言ってあたしから離れて行った。



ようやく諦めてくれたかな?



ってか何か見られてる!?



えぇぇっ!!



いつの間にかあたしの周りには登校中の生徒達が!!!



あたしは逃げるようにその場を走り去った。