あなたは先生。あたしは生徒。

【大和】



「する…。大和と結婚する…。」

「じゃあコレもあげる!!」



俺は花に婚姻届けを渡した。



俺の名前はすでに書いてある。



卒業式が終わってから花のお母さんに未成年者の婚姻に関わる書類も書いてもらっていた。



「中先、かっこいいな…」

「だって俺だよ?お手本にしなさい。」

「いつもは適当なくせに…」



俺の元生徒たちが見守る中、花は婚姻届けにサインをした。



「花ちゃん、結婚相手って中先だったんだね…」

「さっちゃん、黙っててごめんね…」

「いいよ!!それより幸せになってね!!」

「うん!!」



花は友達に祝福されて嬉しそうだ。



「中先、俺、花ちゃん好きだったのに…」



一人の生徒が俺に話しかけてきた。



「残念だな。花は俺んだ!!」



そう言って俺は後ろから花を抱きしめた。