あなたは先生。あたしは生徒。

【大和】



俺は保健室のベッドに寝てる花の髪を撫でる。



俺が、俺がこんなにしたのか…



少し痩せてる。



花、ごめんな…



その時花は目を覚ました。



俺はとっさに花の頭から手を離した。



「大丈夫か?」

「大丈夫です…」

「送って行くから帰るぞ…」

「はい…」



大した会話もしないまま花を車に乗せて花の家まで向かう。



「着いたぞ。1人で大丈夫か?」

「……」

「柏木?」

「先生…。大丈夫じゃないです。」

「ばぁちゃんに電話するか?」

「嫌。」

「えっ?」

「先生がそばにいて…。」

「でも…」

「大和はもうあたしが嫌いなの?幸せだった頃は全部嘘なの?もう耐えられない…。」



俺は、涙を流しながら必死に喋る花を抱きしめてしまった。



「やめて!!もう優しくしないで!!大和の事はもう忘れるんだから!!」



花はそういい残して俺を突き飛ばし、車から出ていった。