俺と、転校生は夏まつりに来ていた。
なんか一瞬、幽霊子編が始まるかと思いかけて、そうでもなかった。

「わ、私は浴衣が着たかっただけなんだからね!」
「はいはい」



「あれは何?」

「ねえ、あれは?」
それにしても元気である。



俺は、転校生にリンゴ飴を買ってやった。

なんか、パシリにされている気がしなくもないが・・・・。
しかし、浴衣姿の転校生は可愛かった。
髪型はいつもと同じ縦ロールに、お面。

こんなにはしゃぐなら、もっと色々つれていってやろう、と俺は考えた。

二人で歩いていると、
男女のカップルが茂みに入っていくのを発見した。
あれは、・・・・多分。

「大変だわ。レ、レイプよ!」
「ば、ばか、おま、まて・・・」


数分後。

「なんか、凄い剣幕で怒られたわ・・・人間って不可解よ!」
「人間にも、いろいろあるのさ」
「不可解よ!」

ぷりぷりと怒っていた。

もちろん仮面ごしにだが。

公園で焼きそばを食べることにした。
「ふへへへふふぁ?」
「焼きそばを食べながら話すな」
「んぐ、さっきの二人組男性同士なのに、
茂みに入って行ったわ!犯罪のにおいがするわ!」
「しねーよ」
「犯罪だったら大変じゃない!見てくるわ」
「おま、やめ・・・・」

数分後。

「この世の地獄を見たわ!
か、勘違いしないでよね。
見たかったから見にいっただけなのよ!」
「見たかったのか!」
「うぇ・・・おえ・・」
「あー。よしよし。今度から好奇心でのぞくのやめような」