「姫川さんごっめ~ん」

相変わらずバカにした言い方だけど。
あの男の子が言ってくれたことがすごく嬉しくて・・・
そんなのどーでも良く感じた。


「姫川さん。あなたは窓がの1番後ろの席ですね。」

「はい」

窓側の1番後ろ。
その席は・・・
さっきの男の子の隣。

「俺、河合斗真な。よろしく。」

「よろしくお願いします・・・あの・・・さっきはありがとうございます。」

「あぁ、全然ええよ。唯衣ちゃんか。かわええ名前やな。」

「ありがとう」

白い歯を見せてにこって笑う彼に胸がどきどきする。

この席でよかった。

このときから。
私の初恋は、始まった。