「おはよー」
朝、学校へ来ると
いつもと同じように優衣が
声をかけてきた。

「おはよー♪」
笑顔で返す優。
かつてにないほどの笑顔。
「何かあったの?」
思わず聞く優衣。

思い出すだけでも顔がニヤニヤしてくる。
今幸せなんだなって優は実感した。
優衣に最初から全部説明した。

「へぇー…あの夜にそんな事があったのね。
言ってくれれば良いのに」
「ちょっと忙しくて言えなかったの」
「だよなー」
いきなり男性の声が混じった。

「おはよー渡邊」
渡瀬だった。