4月17日。
皆にとっては待ちにまった球技大会。
…が、優はやる気が全く無かった。

「無理だよ~あたし、絶対みんなの足を
引っ張っちゃうに決まってる」
「大丈夫だよ優~。あたしもサッカーだし」

優衣はテニスだったのだが、
急に交代してと学級委員に頼まれてしまい、
あまりのサッカーになってしまったらしい。

「何?綾川、お前もサッカーかよ」
渡瀬がやって来た。
いつも通りに顔が見れない優。

「悪かったわね~」
「うん、お前ジャマ」
「ひどっ」
渡瀬が言い合いをしている中で、
ひとり横で照れている優。

渡瀬がそれに気付いた。