優に精一杯言えたのは これだけだった。声がつまって 何も言えない。 頬に水滴が落ちてきた。 「…俺も…」 やっと大樹の声が聞こえた。 「大好きだったよ。…優」 優は泣き笑いをして、電話を切った。 そして、布団へと入った。 「ふ…ッ…っ」 過去に終止符をつけるのは、 決して簡単な事じゃない。 だけど踏み出す勇気…それが あれば、苦しみは終わる。 大樹、幸せになってね?