それを見た永森さんが、 「どうしたの?」 オロオロしている。 「だって、永森さん・・・婚約を破棄したいほど好きな人がいるんでしょ?」 涙をこらえながら答えると、急に永森さんに預けていた手を引っ張られバランスを崩して、そのまま永森さんに抱きついてしまった。 「何言ってんだ!俺の婚約を破棄したいほど好きな人は、絢乃、おまえだよ。」 「えっ!だって・・・」 突然の告白で心臓バックバク! 「えっ!も、だってもない。絢乃が好きだ!」 永森さんに強く抱きしめられる。