「あ゛ぁ゛?誰の顔がいまいちだってぇぇえ?」


あ、聞こえてたらしい。



「言った奴、さっさと出てきやがれ!!テメェの面も見定めてやるよ!!」



隣でキャンキャン吠える零緒は止まる事を知らず、今も尚吠え続ける。



ここまでくると、コイツも五月蝿い。


そんな事言ったって、のこのこ出てくる奴なんているはずねぇだろ。



取り敢えず、零緒の口を腕で塞ぎそのままズルズルと引きずった。



「五月蝿い、黙って歩け」



腕の中で何かを言っているらしい零緒。

何を言ってるか知らないが、苦しそうなのは見てわかった。