ってか、あいつ…友達いねぇのかよ。 改めて思い返すと、俺が見ている限り、アイツの周りには友達らしい奴の姿を見た事がない。 講義にだっていつも一人で受けている。 専攻科目が違ってても、一人くらい友達はいるだろ。 遠くからアイツを見ていると、アイツと図体のでかい男がぶつかった。 あろうことか、男の持っていた飲み物を浴びる始末。 馬鹿じゃねぇの。 男は、そんなアイツに罵声を叩きつけていて、アイツはひたすら頭を提げて謝っていた。