駅の改札を抜けるとそれぞれ別のホームに行かなければならない。


ホームで別れる前


俺は加奈子の手をひくと一目を避けて柱の影に入った。


向かい合って見つめあう俺と加奈子。


「しばらくあんまゆっくり出来ないけど」


「うん…」


「でも俺、がんばるから」


「………」


俺の言葉に加奈子はまたうるうるし始めた。


俺はそんな加奈子を抱き寄せる。


「ヒロキ…」


加奈子…


愛しさが溢れだして


加奈子を強く抱きしめながら、俺は加奈子の耳に唇を寄せた。


「がんばるけど…たまには息抜きでエッチもさせてね」


「ぷくく、ばか~」


俺の胸に顔を埋めながら加奈子は笑った。


「加奈子」


「ん?」


俺を見上げる加奈子。


俺はそんな加奈子にキスを落とした。