「……ァ。ハァハァ」
一気に部室から教室へと走り続けて、日ごろの運動不足のせいですぐに体がヘタった。
それでも私は足を止めない。
永井。
あの時みたく、また私のこと置いていくの?
私だけ、また永井に付いていけないまま。
教室まであと少しの所で、教室の扉がガラガラ…と開かれた。
その音に前を向きなおすと、女の子が一人走ってきた。
あ、この子。さっき部員の一人が言っていた「宮田さん」
一瞬、私のことを見ると、再び駆けていった。
あの子……泣いてた。
私はそこからゆっくりと教室へと向かい、開かれたままのその扉に手をかける。
入り口から見えたのは、以前見たような光景。
永井が一人、窓際の机に腰掛けていた。
あの時と違うのは、窓の外が西日ではなく雪がはらはらと降っていた。
私の気配に気づいたのか、永井が私の方を向く。
「……佐藤」
私の姿に心底驚いて、永井は目を丸くした。
「何でお前、ここに…」
「永井っ」
一気に部室から教室へと走り続けて、日ごろの運動不足のせいですぐに体がヘタった。
それでも私は足を止めない。
永井。
あの時みたく、また私のこと置いていくの?
私だけ、また永井に付いていけないまま。
教室まであと少しの所で、教室の扉がガラガラ…と開かれた。
その音に前を向きなおすと、女の子が一人走ってきた。
あ、この子。さっき部員の一人が言っていた「宮田さん」
一瞬、私のことを見ると、再び駆けていった。
あの子……泣いてた。
私はそこからゆっくりと教室へと向かい、開かれたままのその扉に手をかける。
入り口から見えたのは、以前見たような光景。
永井が一人、窓際の机に腰掛けていた。
あの時と違うのは、窓の外が西日ではなく雪がはらはらと降っていた。
私の気配に気づいたのか、永井が私の方を向く。
「……佐藤」
私の姿に心底驚いて、永井は目を丸くした。
「何でお前、ここに…」
「永井っ」