まるでそこだけ別世界みたいだった。 派手にキラキラした夜の街に 淡く輝くものを見つけた。 それは、あの三日月みたいに、今にも消えてしまいそうな 淡くはかない光。 闇に飲み込まれまいと、威圧して存在感を示す光。 程よい上品さを纏った、小さい花のみたいだった。 立派な紋章の入ったセーラー服は、きっとどこかの学校のものだ。 黒くて長い、落ち着いた綺麗さを出す髪は暗闇でも目立った。