「圭吾さん、さっきの人、簗瀬 みやび(ヤナセ ミヤビ)さんですよね」

金と赤で飾られた店の入口に、優太(ユウタ)が居た。
俺を待っていたと言うように目をキラキラさせて喋りかけてくる。

「多分、そうじゃん?」

「やっぱ、綺麗っすね。この店でNo.1になれば、みやびさんに指名して貰えるようになるんすか?」

「知らねぇよ、お前がNo.1になったときのことなんて」

そう言って、俺は優太をおいて更衣室に向かった。