If〜桜龍の彼等〜【完】

「じゃあ、仕事あるからそろそろ行くな」


「え?もう?」


ルナは明らかに悲しそうな顔をした…−−


「また来るから。な?」


そう言った男性に、「絶対だよ」と小さな子供みたいに小指を出したルナ


「あぁ。約束な」


そして男性と若宮さんが一緒に部屋を出て行った


いきなりルナと2人きりになってどうしていいかわからない


ルナはまだ余韻に浸るようにボーッとしていた


俺はさっきからあの人が誰なのか気になって仕方ない


「ルナ?今のって…?」


少し遠慮気味に聞いてみた


すると少し言いにくそうに口を開いた


「あ…うん…

お兄ちゃん………」