If〜桜龍の彼等〜【完】

「スイ、言い過ぎだ。

佐和はルナを心配してるんだぞ」

「あ?知らねぇよ」

「何だよ、その態度は」

「タクトくん…私はいいから…」

「良くねぇよ。
佐和は何も悪くねぇんだから」

「なぁ、タクト、お前にとって1番大事なものって何だよ?

ルナじゃねぇのかよ?!」

「は?急に何だよ。

今そんな話してるんじゃねぇだろ」

タクトは…何もわかってくれないんだね

「私、帰る」

「え…ルナ?」

タクトが私の方へ近付いてくる

「来ないでっ!」

私の大きな声にタクトは立ち止まりみんな唖然としている

「ルナ…どうしたんだよ…?」

タクトが優しく問い掛ける

「ばいばい」

私は手を振りタクトに背中を向けて歩き出す