If〜桜龍の彼等〜【完】

翌日−−−

タクトと学校に向かっていると

「お前目障りなんだよ!」
「どっかいっちまえ!」

昨日の近藤くんが同じ制服を着た男の子達に囲まれていた

「ねぇ、タクト…」

私が伺うようにタクトを覗き込むと

「はぁ…仕方ねぇな…」

と言い、彼等に近付いていく


「お前ら何やってんだよ」

タクトの低い声に全員が振り向いた

「あ…桜龍の…」

タクトに気付いた男の子がわなわなと震え出した

「こんな幼稚なマネすんじゃねぇ。

こいつの事またイジメたら許さねぇからな」

「す…すみませんでしたっ」

男の子達は慌てて走り去っていった