If〜桜龍の彼等〜【完】

タクトの隣の席に座ると、まだ不機嫌そうな顔をしている…

「どうしたの?」

「気をつけろよ」

「え?」

「どこに敵が潜んでるかわからないんだぞ」

「さっきの子の事言ってるの?

桜龍の人達がたくさんいるんだし、学校の中は大丈夫だよ。

それにタクトの目の前で何かする人なんていないよ」

「それはそうかもしれねぇけど…」

「タクトは心配し過ぎ(笑)」


この時の私は毎日が平和過ぎて、タクトの言葉の意味を軽く考えていた−−

私がもっとしっかりしていればあんな事にはならなかったのに…