「ルナさん、俺がルナさんの涙を拭くのはこれが最後です」


「ユキくん…?」


「もしも、また泣くような事があったら…

その時ルナさんの涙を拭く役目は俺じゃなくタクトさんです」


「タクト…?」


「ルナさん、タクトさんはもっと頼ってもいい人なんですよ。

桜龍だとか総長であるとか、そんな事関係なくタクトさんはルナさんの事大切に思ってるんです。

それは他の誰でもない、ルナさんだからなんですよ。

ルナさんも本当はわかってるんですよね?

ただほんの少し踏み出す勇気がないだけなんですよね?

だったら俺がその背中押してあげますよ」


そういうとユキくんは私をソファーに座らせ、ミズキと共に部屋を出て行った−−