先生の授業を聞くフリをしながらチラッと隣の男を見た−−


机に突っ伏して寝ているその男は整った顔立ちに金のメッシュ


あれはモテるな、なんて思った


だけど私は、あの何でも見透かしたような目が苦手だ


出来る事ならもう二度と関わりたくない


すると私の願いが通じたのかその後話し掛けられる事はなかった


これで静かに高校生活が送れる


誰とも関わらず高校を卒業出来ればそれが1番いい


私には友達も思い出も必要ない−−


そんなの邪魔でしかない−−