「え……」 「名前は確か……鈴木海里、だったような。あれ、違う?」 「合ってる……と、思う」 僕は海里を見ながら言った。 スゴイ。 海里はあの中でもずば抜けて速い。 自分でエースって言うだけあるな。 「えっ!もう走り切ってる!何秒だよっ」 卓志の言葉で、グラウンドの中央を見た。 海里は走り終わっていて、ゴールで待ってた顧問と話をしている。