「早く寝ろよ」 ……アンタ何がしたいねん。 自己中すぎだろ。 動かないあたしを強引に引っ張って毛布の中に引き込む。 目の前には花のような匂いと暖かい温もり。 背中には筋肉質の腕。 「俺が預かったっつったろ」 「“俺が”とは言ってなかったよ」 「今言った」 …そうですか。 「俺んとこギューしてくんねぇの?」 「…して欲しかったの?」 「ん…」 あらやだ可愛い。 もしかしてそれで不機嫌だったのかな。 「したら俺もしてやる」 それは別に求めてない。 っていうか何その上から目線。