「ここ、使え」 不機嫌にそう言う変態。 なんで怒ってんだよ!? 彼の眉間には心なしかシワがよっている。 でも、何も言わないからほっとこ。 「音寧々…」 「んぁ?」 フと聞こえた擦れたような声。 「音寧々……」 なんだよ? 拗ねたようなその顔でそう言うのは反則だ。 「………」 憂依が何も言わずあたしを見つめるから、あたしもジッと見つめる。 「寝ろ」 …………。 ………………。 今? 今言う? いや確かにもうすぐ日付変わりそうだけど。 普段のあたしなら爆睡中の時間だけど。