「長谷川ってさー、冷たくない?」 心臓が一瞬飛び出て、また元に戻す。 「そんなのいつものことじゃんかー」 「だってひどくない?さっきの授業」 長谷川というのは同じクラスの男子生徒。 冷徹な性格で学校内の有名人。 私の好きな人。 少し前に行われた授業では、ちょっかいを出してきた先生に「面倒くさいです。それでも 教師ですか」と眼光鋭く言ったのだった。 そんな彼は、成績優秀。 だから先生は何も言えない。