荷物は1号館の、卒業した3年生の教室を借りてクラスごとに置かれていた。


もちろん席順などではなくて、適当な順に、一人一人のバッグや教科書類が机にまとめられていた。


私達以外にも偶然来た友達もいて、13日ぶりの再会を喜んだ。



「久しぶりー!大丈夫だった?」



と声をかけ合う。


後から来たその1人の友達は、電車で通学していた友達で、震災当日は学校に泊まっていた。

たしか翌日には車で親に迎えに来てもらって、帰れた、と言っていた。




「うわ、おにぎりがすごいことになってる!」



その子は13日ぶりにおにぎりケースを開けていた。

お昼後に起きた地震だけれど、その子は運動部に所属していたから、お昼とは別にもう1食持ってきていたらしい。

そのおにぎりを見たけれど、時間か経つとこうなってしまうのか、と思った。



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