天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜

俺がトイレに立つと、武田も俺を追い掛けるようにやって来た。


「中島、ちっとはお前も喋れよ?」


「あ? 何を喋っていいのかわかんねえよ……」


「しょうがない奴だなあ。そんなんじゃ汚名返上できねえぞ?」


「だよな……」


麻衣ちゃんはきっと俺の事、退屈な奴って思ってるだろうな……


「よし。じゃあカラオケに行くか?」


「え、いいのか?」


武田からカラオケに誘われるとは思いもしなかった。


なぜなら、武田はカラオケが大嫌いなはずだから。