天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜

麻衣ちゃんの待ち合わせの相手が男でなかった事にホッとしながら、俺は“三バカ”と一緒に玄関を出て行く麻衣ちゃんの後ろ姿を見つめていた。すると、


「何やってんのよ。見失っちゃうでしょ!」


いつのまにか下りのエスカレーター前まで行っていた須藤京子が、恐い顔で俺に手招きをしていた。


社屋を出て、繁華街へ向かって歩く麻衣ちゃん達を、俺と須藤京子は適度な距離を保ちながら追って行った。


「車を使われなくてよかったわね?」


「そうですね」


男が現れなかった事で、俺は気楽な気分になっていた。