天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜

「それはどういう意味だよ? というか、武田は片桐チーフと付き合ってるんだろ?」


こんな気弱な武田は珍しいし、何が言いたいのかも俺にはよく分からなかった。


「正直に言うとな、俺と瞳子さんは付き合ってるとは言えないんだよ」


「そ、そうなのか?」


「ああ。昼飯に2回、飲みに1回行ったが、俺がシツコク誘うから、仕方なくって感じなんだ。つまり、付き合ってるんじゃなくて、“付き合ってもらってる”って感じだな」