天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜

「お湯が溢れてました。ごめんなさい」


「それはいいけど、やっぱり……」


「お腹空きましたよね?」


「え? あ、そう言えばそうかな」


もしかして麻衣ちゃん、俺に“帰れ”って言わせないようにしてる?


「私はお腹ペコペコ。お昼から何も食べてないから……」


「あ、そうなんだ……」


麻衣ちゃんは、無理にテンションを上げてるのかなあ。


そう思ったら、麻衣ちゃんがいじらしく思え、“帰れ”と言えなくなってしまった。