「だよね? で、でも、なんで麻衣ちゃんがここに?」


周囲をチラッと見たが、間違いなくここは俺の家だ。みすぼらしいが、住み慣れた我が家。


しかし麻衣ちゃんはここに来た事がない。道順を教えた記憶もない。


だから、ここに麻衣ちゃんがいるなんて、有り得ないはずなんだ。


「その前に、“みい子”さんって誰ですか?」


実物らしい麻衣ちゃんが、ちょっと恐い顔で俺を睨んだ。


と言っても、ちっとも恐くないし、怒った顔の麻衣ちゃんも好きな俺なんだよね。