天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜

「それは……」


「うんうん」


麻衣ちゃんが恥ずかしそうに下を向き、俺は固唾を飲んで麻衣ちゃんの答えを待っていた。


すると麻衣ちゃんは不意に顔を上げ、ちょっと怒ったような顔を俺に向けた。


麻衣ちゃんは怒っても可愛いから、ちっとも恐くはないけど、なんで怒ったのかな?


「翔平さんはずるいです」


「え、ずるい? どうして?」


「だって、自分の気持ちは言ってくれないのに、私にだけ言わせようとして……」