天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜

「どうかしましたか?」


「あ、ごめん、ちょっと考え事しちゃった。えっと、散歩ってことは、あまり遅くまではダメって事だよね?」


「はい……、もっと上手な言い訳をすればよかったですよね? ごめんなさい」


「ううん、そんな事ないよ。会ってくれただけで、俺は十分だから」


その言葉は、俺自身に対しても言っているようなものだ。


焦らず、じっくりやれよ、と。


「じゃあ、お茶しようか?」


「はい」